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「ジェイ!」
焔が消えたその後、ずっと待っていたモフモフ族は競うように外へ出た。
「もう、大丈夫だよ」
確かにモンスターの姿は何処にもなくて、命と同義であるスカルプチャが、ごろごろと転がっていた。
ジェイは青色が主な服の青年を見下ろすようにして立ち、こちらに向いていた。
ジェイ自身には目立つ怪我はなく、少しだけ疲れたような顔で頬に土を付けたまま笑う。
それに虚無感を感じられるのは決して自分だけではない、とキュッポは思う。
「ジェイ、頑張ったキュ」
「ジェイのおかげでみんな助かったキュ」
「その人も助かったキュ」
あっという間にジェイの周りを囲い、温めるようにキューキュー言い始めた彼らを嬉しく思いながら、
ジェイはワルターを抱き起こすようにして傷を確かめる。
ホパフライは攻撃力が強いわけではない。
その為彼の負った怪我はどれも浅く、命の心配はいらないようだ。
布が所々裂かれていて、その下の白い肌にはあまり血の気がない。
自分はよく白いと言われたが、この人も相当だなとジェイが呑気に考えていたとき。
「はっ……はぁ…っ」
「!」
明らかに息遣いがおかしいことに気付いた。
驚いて顔にかかる金糸を手で退け、顔色を見ると異様に赤い。
手に触る頬や額に熱を持ち、風邪と似たその症状。
「まさかっ!」
「キュキュ〜?」
急に慌てだしてワルターの左腕を捲り、右も捲るジェイに皆は困惑した。
ジェイは構わず体中を見回して左の肩口の傷が変色しているのを見つけた。
ホパフライは毒追加の攻撃を行う。
それにやられたらしい。
「しまった…みんな、この人を家に!」
大きな声の指示にびっくりしながらもせっせとその通り荷台を取りに行く彼ら。
ジェイは残り、ワルターを抱いたままモンスターの落としたアイテムの中にパナシーアボトルがないか探す。
どうやら低い確率のそれはないようだ。
悪態をつきながらワルターに視線を戻すと、何となく綺麗だなと思うその顔が歪んでいた。
苦しそうに頭を振る度、赤色のピアスが音をたてる。
出来るだけ姿勢を楽にさせようにも、彼のほうが圧倒的に大きかった。
こんな所で自分の小ささを悔やむなんて。
2006.1.25
実は3話目を作っている今日。
なんかいいの思いついたらしい。